*2019年4月に息子が大学生になりました。
当時の入試について書いています。センター試験は2021年度入試から共通テストに変わります。
まずはじめに、受験するセンター試験の科目については、保護者の方も絶対に把握しておいてください。
受験科目を本人が間違えなければいいのよね?という話ではありません。
センター試験前後にいよいよ出願となったときに出願校を決める上でもセンター試験科目については知識が必要です。
出願時になって、センター試験は何の科目を出願したの?なんて事にならないようにしてくださいね。
ここでは、自分も受けた事のない試験制度のことはよく分からない、何を調べたらいいの?という保護者の方へ
具体的な例を出して説明しますので、是非お付き合いください。
出願条件の確認
私立大学のセンター利用方式
仮に受験を考えている大学をA大学とします。
出願が一番早いのは私立大学ですので、ここではまずA大学を私立大学と仮定します。
A大学のHPを開いてみます。(手元に入試要項があればそちらでも確認できます)
A大学には受験方式が4つあるとします。
ここではセンター試験だけで合格可能なX方式の受験を見てみます。
出願条件として、学部ごとにセンター試験の必須科目や配点が書かれています。
例えば、A大学のX方式利用のP学部だと、必要な科目は次のようになります。
- 外国語(英語はリスニングを含む)250点を200点に換算する
- 国語 200点
- 数学 「数学I・数学A」「数学II・数学B] が必須で各100点の200点
- 理科 物理・化学・生物・地学から1科目選択で100点を2倍にして200点とする
(2科目受験した場合は、第一解答科目の得点を使用 する)
ここで早速、理科の第一解答科目って何?と思った方へ、後で説明しますね。
まずここで把握しておくべき事は、上記の科目を受験しなければ出願できないという事です。
配点については、センター試験での結果を、上記の通り合計800点として計算する事になります。
この配点は、各大学や学部によって異なりますので、こちらもしっかり頭に入れておきましょう。
X方式はセンター試験だけで合否が決まります。
大学のHPで昨年の受験結果から合格最低点を公表している大学もありますから、800点中何点取っていれば合格できるかの目安になります。ただし、昨年よりレベルが上がるなど必ずしも合格最低点が今年も同じくらいになるとは限りません。
今の時点では模試の結果を見て、どれくらい合格に近づいているかの目安になります。
これでA大学のX方式を受験する上で必要な受験科目(出願条件)はわかりました。
国語と英語(リスニングを含む)、数学は「IA」と「IIB」の受験が必要です。
理科の場合は、ちょっと分かりにくいかもしれません。
センター試験では、理科は①と②があります。
①は「基礎物理」「基礎化学」「基礎生物」「基礎地学」となります。
②は「物理」「化学」「生物」「地学」となります。
今現在、すでにセンター試験の申し込みは終了していますので、詳しい事は割愛しますね。
A大学では理科②の中から1科目は受験が必要です。
*センター試験の確認はがきが10月下旬頃に送付されているはずですから、保護者の方も内容に間違えがないか確認しましょう。万が一、間違えがあった場合は訂正を受け付けてくれる期間があります。
国公立大学の一般受験
本命は国公立大学という方も多いかと思います。
ここで希望する国公立大学をB校とさせていただきます。
B大学の入試要項を確認します。(HPでも確認可能です)
国公立大学の場合、一般での受験方式がいくつもある訳ではありません。
前期試験と後期試験(中期試験を実施している大学もあります)の2回実施している大学や学部が多いですが、ここではB大学のP学部で前期試験を確認します。
- 外国語(英語はリスニングを含む)100点
- 国語 100点
- 数学 「数学I・数学A」必須・「数学II・数学B」または「簿、情報」から1科目で合計100点
- 理科 物理・化学・生物・地学から2科目で100点
- 社会 世A、世B、日A、日B、地理A、地理B、現社、倫、政経、倫・政経から1科目で50点
センター試験の結果を450点満点と計算して使用します。
さらに個別試験は次のように実施されます。
- 数学 300点
- 理科 300点
- 外国語 200点
個別試験は合計800点です。
こちらの大学の前期試験では、センター試験450点+個別試験800点の合計点で合否が決まります。
大切な事は、国公立大学によってセンター試験と個別試験の配点比率が異なる事です。詳しくはこちらもぜひ参考にしてください。
第一解答科目とは?
ここまでで、A大学とB大学を受験する場合、受けなくてはいけないセンター試験の受験科目(出願条件)がわかりました。
外国語・国語・数学は同じ科目が受験必須になりますね。
また、B大学の受験のためには社会も必須です。
では、理科はどうでしょうか・・
B大学では理科②から2科目必須なので、センター試験では理科②を2科目受験します。
しかし、A大学では1科目しか必要ないという事で、第一解答科目という言葉が出てきました。
第一解答科目というのは、この例の場合、理科②を2科目受験する方において、2科目のうち、最初に解答した方の科目という意味です。
事前に申告の必要はありません。
センター試験当日に最初に解答した方が使用されます。
ですから、2科目のうち、得意な方を最初に解答しましょう。
*昨年度の受験についての体験をもとに書いていますので、今年度の受験について変更点がある場合もありますので最新の情報を確認してください。
この第一解答科目について、息子ののんびりしたエピソードがあります。
まずは模試の際に、物理の方が得意なのに、化学から解答してしまい化学が第一解答科目として使用され模試結果が出てきた事がありました。
そこで三者面談時に先生から、「化学を第一解答科目にしたの?」と聞かれ、「第一解答科目って書く欄あったかな?」という息子の回答・・
先生と私と同時に「最初に解答した方だよ」と声をそろえてしまいました。
まさか知らないとは思いませんでした・・高校3年の秋の事でした。(汗)
さらにそこから数ヶ月後・・
センター試験当日の朝、会場についた息子からラインがきました。
「理科の第一解答科目って何か関係あるっけ?」という質問です。
「A大学は第一解答科目のみ使用だから得意な方からね」と私。
皆さんのお子さんはこんな事はないでしょうが、親が把握しておいてよかったと思った瞬間でした。
親が把握しておく受験までの流れもよかったら読んでみてください。