【マンション売却と税金】先に知っておきたい3つのポイント

マンションを売却した経験から、税金について先に知っておいてほしい事を書きます。

不動産を売却すると、かなりの金額が入ってきますので、それにかかる税金についても事前にしっかりと把握しておく事が大切です。

不動産の売却を考えている方に是非ご一読いただければと思います。

ポイント① いつ売るかで税率が変わる

不動産売却によって支払う税金の中で、おそらく一番金額が大きいのは所得税です。

そしてこの所得の計算によって住民税も計算されます。

所得税や住民税は、不動産を保有していた期間によって税率が異なります

私たちがマンションを売却したのは購入後10年が過ぎてからでした。

結果的に税率が低くなってから売却したのですが、当時はそんな事は知りませんでした。

保有期間が5年以下の時に売却するより、5年を超えてからの売却の方が次のように税率が低くなります。

【5年以下の土地や建物などの一般の譲渡】売却利益✖️所得税30%(住民税9%)

【5年以上の土地や建物などの一般の譲渡】売却利益✖️所得税15%(住民税5%)

また、10年を超えると「軽減税率の特例」を利用する事で税率はさらに低くなります。
(特例を利用するには条件があります)

これらの所得税は、不動産売却によって利益が出た場合に支払いが必要になります。

利益の計算については、この後書きます。

もし、あと少しで5年が過ぎるなどという時期でしたら、所得税の事だけを考えると少し待った方がいいかもしれません。

*保有期間は原則、物件の引き渡し日です。

ポイント② 特例の条件を確認しておく

所得税には様々な特例があり、利用するにはそれぞれの条件があります。

これらの特例は、確定申告の際に利用するものですが、あくまで自己申告ですので知っているのと知らないのとでは支払う税額に大きな差が出ます。

特例を上手く利用する事でかなり節税できますので、あらかじめ特例について利用できる条件も含めてしっかり確認しておいて下さい。

特に注意が必要なのは、併用できる特例と併用できない特例があるという事です。

私たちが利用したいと思った特例について次に書きますが、所得税の特例は他にもたくさんあります。

居住用財産を売却した場合の3,000万円特別控除の特例

不動産売却時の税金について調べると、「3,000万円特別控除の特例」というものを目にします。

利益から3,000万円までは特例を利用する事によって控除できるというものです。

私たちもマンション売却前にこの文言だけは調べていたので知っていました。

当時、我が家はどう考えても3,000万円ほどの利益は出ないので、所得税の支払いは必要ないと思っていました。

しかし、実際にはこの特例を利用出来ず、税金を支払う事になりました。

正確に言いますと、別の特例を利用する事を選択したために、この「3,000万円特別控除の特例」を利用する事が出来なかったのです。

住宅借入金等特別控除の特例

私たちが「3,000万円特別控除の特例」を諦めて、利用する事を選択した特例は「住宅借入金等特別控除の特例」です。

マンションなどをローンを組んで購入した際に、借入金の年末残高の一部が所得税から控除されるというものです。

売却した同じ年に、新たな住宅ローンを組んでマンションを購入していたのです。

控除される額や期間は、ローンを組んだ時期などにより異なりますが、私たちが借り入れた時は年末残高の1%が10年間にわたり控除されるという特例が利用できました。

この特例は不動産売却に直接関わるものではありませんが、売却に伴い新たに住宅ローンを組む予定の方は注意が必要です。

(ダブルローン を組んでマンションを買い替えた体験談についてはこちらに書いています)

税務署に電話をして確認したところ、今年「3,000万円の特例」を利用して、来年から「住宅借入金等特別控除」の特例を利用するという事は、残念ながら出来ないという事でした。

どちらを利用するか選択しなくてはなりませんでした。

ポイント③ 確定申告は自分でする

不動産を売却して利益が出た場合は、確定申告が必要です。

ここで忘れないでいただきたい事は、確定申告は自分でするという事です。
(税理士さんにお願いして申告書を作成してもらう事も可能です)

つまり、計算方法についても理解しておく必要があります。

また、先ほど書きました所得税の特例を利用する場合は、その旨を申告の際に申し出る事になりますから合わせて理解しておく必要があります。

確定申告が不要な場合もある

先ほど「確定申告は自分でする」と書きましたが、実際には申告不要な場合もあります。

売却により利益が出なければ、確定申告は必要ありません。
(損失が出た場合の特例もあるため、特例を利用するには確定申告が必要です)

それでは売却が成立してから考えればいいと思ってしまうかもしれませんが、いくらで売った場合に利益が出るのかを、事前にある程度把握しておくことは可能です。

利益の計算は単純ではない

不動産売却にあたり入金のあった全額に対して所得税がかかる訳ではありません。

利益が出た分に対して所得税がかかります。

ただし、この利益についての計算はそんなに単純ではありません。

例えば次のような場合を考えてみます。

例)10年前に自宅用として3,500万円で購入したマンションを3,400万円で売却

パッとみた感じだと、購入時より100万円安く売却したので利益は出ていないのでは?と思う方もいるかもしれません。

しかし、実際には減価償却費やその他の費用などを考慮して計算しますので、上記の場合だとおそらく利益は出ているはずです。

私たちが売却したマンションも、上記のように購入価格と売却価格だけを見ると利益は出ていないように思われましたが、実際に計算してみたら、180万円ほどの利益が出ていました。

現在の不動産の価値(取得費)を確認しておく

利益を計算するには、「いくらの不動産」を「いくらで売却したのか」を手数料なども含めて明らかにしなくてはなりません。

これから売却しようと思っている時点では、まだ実際にいくらで売却できるかは分からないと思います。

しかし、「いくらの不動産」というのは事前に計算しておけます。

これは先ほども少し触れましたが、ただ単に購入代金のことではありません。

購入の際に支払った手数料なども含めて計算します。

さらに建物に関しては、保有していた期間に応じて減価償却費の計算も必要です。

減価償却費の計算自体は、数式に当てはめるだけでとても簡単です。

つまり、10年前に3,500万円で購入したマンションは、今現在は税金計算上では3,500万円ではないという事です。

この計算をあらかじめしておく事で、今現在の不動産の価値(所得税計算上の取得費)を把握しておけます。

取得費を把握した上で、不動産会社から出してもらった査定をもとに計算すれば利益が出そうかどうかの目安になります。

所得税の計算方法

まずは、次の計算式に当てはめて譲渡所得を求めてから税額を計算します。

(収入金額)ー {(取得費)+(譲渡費用)} =(譲渡所得)

上記の計算式から、譲渡所得がプラスになれば利益が出た事になり、税金が発生します。

(収入金額)とは、不動産をいくらで売ったかの金額に、前払いした固定資産税の該当分などを足した金額になります。

(取得費)は、不動産を購入した時の金額に、取得の際に支払った仲介手数料や登記費用などを足し、そこから減価償却費を差し引いた金額です。

*減価償却費は、建物の取得価格✖️0.9✖️償却率✖️経過年数 で求めます。
償却率は建物の構造により異なりますが、鉄筋コンクリートの場合は0.015です(令和元年分の申告時)

(譲渡費用)は、不動産を売却した際に支払った仲介手数料や印紙代、登記費用などを足した金額になります。

詳しくは、税務署に用意されている「譲渡所得の申告のしかた」という冊子や「譲渡所得の内訳書」などに書かれています。(私はこれらの資料を読み、分からない事は税務署に電話したり、国税庁のホームページを参考にして申告しました)


自由にもらえる資料ですし、1年中置かれているはずです。(申告する年度により内容が変更になる事もありますので、実際の申告の際は対象年度の資料をご確認ください)

最後に

不動産売却の一連の流れの中には、税金の申告も含まれる事を是非頭に入れておいて下さい。

そして、税金の申告に関しては、事前に知っておく事がとても大切です。

私たちの場合、税金について事前にしっかり把握していなかったので、確定申告で所得税の支払いは必要なく、借入金残高の1%が還付されると思っていました。

しかし実際は、還付されると思っていた源泉徴収分も支払いにまわってしまい、それでもなお追加で支払いが必要になりました。

また、翌年度支払いの住民税もガッツリと請求がきました。

これから不動産の売却を考えている方は、どうぞ私たちのように確定申告になって思わぬ支出に慌てる事がないようにと思っています。

そのほかマンション売却の流れについてもよかったらご覧ください。

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